神様とその他の変種
かつて、芝居に関わっていた私と、
全く芝居を見たことのない同居人くん。
芝居を見たことのない人にとって、
初めて見る芝居はとても大切だ。
一度でも退屈だと思われたら、たぶん二度と見に行ってもらえない。
映画よりもずっと高いし、
場所も近場の映画館というわけではなく、
わざわざ出掛けなければならない。
で、たった二時間。
これで、コストパフォーマンスを充たすのはかなり難しい。
今回、切り札をきった。
ナイロン100℃だ。
結果は
大正解!
これは「芝居」以外の何物でもない。
たとえば、三谷の芝居は、映像で見ても十分面白い。
というか、芝居である必然性はあまりない。
(もちろん、ライブの臨場感というのはある。けれど、それだけだ)
それに対して、昨日のナイロン!
芝居的カタルシス100%充たしてきました。
ところで、芝居的カタルシスって何だろう?とふと考える。
同居人くんは「身体性」って言っていたけれど、
生身をもった人間が飛んだり跳ねたり動いている、というのはやっぱりすごい。
本を読んでいるときにも、ストーリーに引き込まれるというのがあるけれど、
それはどこまでも頭がもっていかれるのであって、
体ではない。
良い芝居を見たときは、体ごともっていかれる。
体ごと芝居の流れに引きずり込まれるのだ。
解釈の余地はない。ただただ流れに体を任せていく。
そのなかで、無防備になった体に対して、
何かむき出しのものにぶつかる瞬間があるのだ。
それこそが「芝居的カタルシス」なのかもしれない。
あとは、単純には照明の美しさや、音響のドラマチックな作り方も、
ベタな意味で芝居的なものだろうな。
今回は、映像使いもあって、ひさびさにそういう演出を見たけれど、
でも、やっぱり快感だった。よくある手法ってわかっていても。
それにしても、ケラは上手いなぁ。
抜き加減が抜群!
昨日はいいもの見てきました。
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